ギリシャ入国のためのポート、リムノス島

9月6日(日)
エーゲ海に入る。
ギリシャ入国手続きのためにリムノス島に向かう間、ダーダネルス海峡からの押し出し潮に乗り、当初のETA(到着予定時間)よりも早く着く可能性が出てきた。
早く着いてしまうと、日の出の前の、暗闇の中での入港となるため、ゆっくりと速度を落として走る。
しかし、ゆっくり走ったつもりが、結局、早く着いてしまいました。風が穏やかなため、アンカーを落として、ひとまずは睡眠を取り、日が昇った後に、港に係留することに。そのときのナイトは、ダイスケさんとわたくし。ボブさんを起こしての暗闇の中のアンカリングとなりました。


ところが・・・。朝、太陽が昇ると、思いもかけず、突風吹き降ろしの強風(ガスト)が吹き抜ける。
天気が悪い訳ではない強風。それは・・・メルテミ。エーゲの北風である。これが吹き始めると、10日は吹き続ける。いやらし~風。

強風に煽られながら、地中海式ドッキングと呼ばれる、アンカーを落とすスターン付けドッキング。
海底の質が悪いのか?アンカーのかかりが悪く、何度もドラッギング。諦めないボブ船長は、セカンドアンカーを落とし、V字アンカーにする。
ようやく船が停まり、ボブ船長は、クルーたちのギリシャ入国許可を得るためにポートポリスへ。
みんな、ほっとして、一杯。
私は、寝不足解消にもうひと寝り。

ところが、目を覚まして外に出てみると、アンカーがはずれ、船のバウ先が流されているではないか!これは大変と、応急処置に長いバウラインを取り、まるで張り付け状態に船を縛る。


その後は、恒例の、山登り。

「なんで、登るの?」と聞かれたら、「そこに、山があるから」としか答えられないが、ボブ船長も、わたくしも、山登りが大好きということで、勿論の如く、山に登る。この山もかつては、ヴェネチア時代の城塞でした。

  
ナイトワッチが二日続いたので、ここで一泊。航行中は禁酒にて、この夜は、ちょいといい気分に。 山の上の城塞がライトアップされ、夜景が綺麗でした。